インディーズメーカーとは?AVメーカーによってモザイクの大きさが違う!?

AV鑑定団
インディーズメーカーとは

AVの世界では、AVを製作する会社をメーカーといいますが、その中でも「インディーズメーカー」と呼ばれるメーカーが存在します。

本記事では、インディーズメーカーとは何かについて説明します!

インディーズメーカーを語るために、AV業界史にも踏み込んでいきます!

インディーズメーカーとは

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インディーズメーカーとは、ビデ倫による審査を受けずにアダルトビデオを販売する(していた)メーカーのことです。

ビデ倫とは、日本ビデオ倫理協会のことで、かつてAVメーカーはビデ倫による審査を受けている「ビデ倫メーカー」と、それ以外の「インディーズメーカー」に二分されていました。

現在はビデ倫自体がなくなり、この構図も過去のものとなっていますが、今でもその名残で、各メーカーが当時どちらの側に所属していたかによってビデ倫メーカーやインディーズメーカーと呼ばれることがあります。

ビデ倫の審査を受けているかどうかで、両者の作品には、モザイクの大きさと流通形態が異なっていました。

両者比較
ビデ倫メーカー インディーズメーカー
モザイク大きい モザイク小さい
ヘア・アナル解禁
レンタル セル
小売
旧勢力
70・80年代〜
新興勢力
90年代〜

ビデ倫メーカーはビデ倫による厳しい審査によってその立場を確立する旧勢力であり、モザイクも大きく、ヘア(陰毛)やアナルの露出はありませんでした。

AV草創期から活躍するメーカーであり、当時主流であったレンタルビデオを製作するメーカーでした。

一方でインディーズメーカーは、ビデ倫の審査を受けずに、ヘアやアナルを映す違法ギリギリの薄いモザイク編集を特徴とする新興勢力です。

小売用(セル)ビデオの製作を行っており、レンタルビデオでは必ず受けなければならないビデ倫の審査をすり抜けていたのです。

両者の代表的なメーカーは以下の通り。

ビデ倫メーカー

  • クリスタル映像
  • h.m.p
  • アリスJAPAN
  • KUKI(X-CITY)

インディーズメーカー

  • SOD
  • FANZA(=DMM=CA=アウトビジョン)
  • プレステージ
  • 桃太郎映像出版

上記の通り、現在のAV業界を牽引するメーカーは全てインディーズメーカーです。

SODやFANZA、プレステージは現在、業界トップレベルの専属女優(単体女優)を抱える超人気メーカーであり、その規模や影響力も絶大です。

しかしながら、AVの歴史の中でビデ倫メーカーは長い間絶対的な権力を持っていました。

一体何が両者の命運を分けたのでしょうか。

次の項目で、その経緯について見ていきましょう。

ビデ倫メーカーとインディーズメーカーの抗争史

90年代、ビデ倫メーカーが席巻するAV業界に突如現れたインディーズメーカー。

両者はおよそ10年の間激しい権力争いを展開し、最終的にはビデ倫の摘発・解散という衝撃的な幕引きによって、インディーズメーカーが勝利を納めます。

この抗争史はAV業界全体を取り巻くダイナミズムに起因するものであり、様々な事象が複雑に絡み合っています。

とはいえここでは簡潔に、要点を絞って解説していきましょう。

80年代・ビデ倫メーカーから始まるAV史

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アダルトビデオの誕生は、1981年にリリースされた「ビニ本の女・秘奥覗き」と「OLワレメ白書/熟した秘園」の二本と言われています。

70年代後半から80年代前半のビデオデッキの爆発的な普及に合わせて、大衆の性的欲望を満たすものは、フィルム撮影によるポルノ映画から、ビデオ撮影によるアダルトビデオへと移っていきました。

AVは、それ以前の前ばり(性器を隠すもの)を装着して撮影されるポルノ映画と異なり、全裸になった男女が被写体となり、さらに80年代後半の村西とおる監督の活躍によって本番行為(実際に性器を挿入するセックスシーン)が解禁されました。

映画の塗れ場的な演出にすぎなかったポルノ映画の性描写から、今日的なAVの表現が確立していったのです。

その中で、性器を露出したままのビデオは明らかに猥褻物として違法となってしまうため、モザイク処理によって性器を隠す必要がありました。

わいせつ性の曖昧な法解釈

写真やイラスト、映像において、わいせつ物とは性器の描写であり、それさえ隠せば、性行為・セックスを描写するのは違法ではない(!)というのが一般的な解釈です。

ただし、ここで問題となるのが、「どこまで性器を隠せばわいせつ物ではないのか」という点です。

AVにおけるモザイクの明確な基準はなく、その解釈は極めて曖昧なものであり、なおかつ警察による摘発は時代やその時の状況によって変わります。

そのため、AVメーカーは摘発を恐れてなるべく大きく濃いモザイク修正を行うべきなのですが、ユーザーに受ける作品はモザイクの薄いものであるため、その板挟みを避けるための一定の基準が必要でした。

ビデ倫が合法を担保

AVメーカーがモザイク処理の基準を求める中で、ビデ倫という第三者による審査がモザイク処理の合法を担保するスタンダードとして機能しはじめました。

ビデ倫は、1972年に当時の主要メーカー3社(東映ビデオ、日活、日本ビコッテ)が立ち上げた成人ビデオ自主規制倫理懇談会が、77年に日本ビデオ倫理協会と名称を変えたもので、多くのAVメーカーが加盟する老舗の審査団体でした。

AVメーカーによって構成されるビデ倫の審査は、AV業界の自主審査的な意味合いがありました。

なおかつ、ビデ倫は警視庁の天下りを受け入れ、ビデ倫の審査は、警察のお墨付きを得ていたのです。

80年代後半、ビデ倫の審査を受けない作品の摘発が相次ぎ、レンタルショップはビデ倫加盟メーカーしか取り扱わなくなり、さらにビデ倫の勢力は拡大していきました。

当時のビデオは高価であったため、家庭向けのビデオ販売は現実的ではなく、レンタルビデオが主流でした。

そのため、レンタルショップの流通を抑えたビデ倫メーカーは、事実上AV業界を牛耳っていたのです。

90年代・インディーズメーカーの台頭

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ビデ倫加盟メーカーがAV業界を席巻する90年代前半、彼らを脅かす業界の反逆者たちが姿をあらわします。

それは、レンタルビデオにとってかわる、セルビデオの台頭が大きく影響していました。

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セルビデオは小売用のAVのことね!

セルビデオ市場の急拡大

90年代初頭、ハンディカムによるハメ撮り手法の確立等による製造費の低減と、ビデオそのものの材料費の低減によって、アダルトビデオが小売で販売できる価格へ下がり始めました。

また、93年にビデオ販売ショップ「ビデオ安売王」がチェーン展開をはじめ、たったの数年で全国1,000店舗体制となり、セルビデオの流通網が急速に拡大していきました。

こうした流れの中で、セルビデオの製作を行う新興のインディーズメーカーが有象無象に誕生しました。

ここに、既得権益を持ったビデ倫系レンタルメーカーと新興勢力のセル系インディーズメーカーとの勢力争いが始まるのです。

もちろん当初は、セル系がインディーズ、つまりメジャー(主流)ではないと呼ばれていた通り、既に業界を牛耳り、絶対的な権力を持ったビデ倫メーカーの勢力の方が圧倒的でした。

インディーズメーカーはビデ倫に加盟せず

90年代初頭、宮沢りえのヌード写真集『Santa Fe』に象徴される通り、写真集のヘアヌード解禁の流れが加速していきました。

ヘアヌードがわいせつかどうかの議論はとても複雑な問題となっており、未だ明確な判断基準は存在しません。

しかしながら、写真集の世界では、90年代以降、芸術的な作品の範疇であれば、ヘアヌードを容認する雰囲気が優勢となりました。

これを受けて、AV業界もまた、これまでモザイクで隠していたヘアやアナルを解禁する機運が高まりました。

しかしながら、ビデ倫はモザイクの基準を変えず、ヘア解禁も行いませんでした。

多くのビデ倫加盟メーカーがヘア解禁を要望しておりましたが、それでもこの段階では審査基準の変更は実現しませんでした。

そのため、新興勢力のインディーズメーカーはビデ倫に加盟することはなく、セルビデオのみがヘアやアナルの描写を取り入れることになったのです。

ヘア解禁の公的な認可

ビデ倫に加盟しないインディーズメーカーは、無審査のまま商品を流通させていたメーカーもありましたが、ビデ倫に変わる独自の審査団体を組成するメーカーも多く存在しました。

インディーズメーカーの中でもとくにセルビデオ普及に尽力したSOD(ソフト・オン・デマンド)は、新しい審査機関・メディア倫理協会を立ち上げました。

同協会はその後、経済産業省認可を受けてコンテンツ・ソフト協同組合へと組織を発展し、公的に認証された審査機関として、ビデ倫よりも面積の小さいモザイクを流通させたのです。

またFANZA(DMM)の母体である北都も、元々は自社が立ち上げた日本倫理審査協会で審査させていたものの、同じく経産省の認可を受けているビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合へ移行し、公的なお墨付きを得ています。

このように、インディーズメーカーはヘア・アナル解禁の公的な認可を得ることに成功したのです。

2000年以降・インディーズメーカーの完全勝利

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ヘア・アナルを解禁したインディーズメーカーは、着実に販売数を伸ばしていきました。

またそれだけではなく、既得権益にしがみつく旧態依然としたビデ倫メーカーとは異なり、新卒採用をはじめとする一般企業と変わらない数々の成長戦略が彼らを支えました。

AVコンテンツの刷新や、マーケティング手法の確立、怪しい業界のイメージを払拭させるプロモーションと、それによる人気単体女優の流入によって、SODやDMMといったインディーズメーカーは徐々に巨大勢力へと成長していったのです。

ビデ倫の摘発・解散

インディーズメーカーが勢いづく中、ついにビデ倫もヘア解禁へと踏み切ります。

2006年8月から、ビデ倫は新しい審査基準を設けて、今までの厳しいモザイク処理を抜本的に見直します。

しかしながら、その一年後、業界に衝撃が走ります。

2007年8月に、新しい基準によって審査されたAVが猥褻物にあたるとして、ビデ倫が警察に摘発されてしまうのです。

事務局長のポストなどに警視庁のOBを受け入れてきたビデ倫に対して、なぜ警視庁が捜査に入ったのでしょうか。

他のインディーズメーカーの方が長い間、野放しにされ違法スレスレのモザイク処理を行ってきたのにも関わらずです。

一説には警視庁内の派閥争いが噂されていますが、核心的なことは判明しておりません。

ビデ倫摘発のミステリーはともかく、この一件によって、結局ビデ倫は解散まで追い込まれてしまいます。

もはや全てがインディーズメーカー

ビデ倫解散以降、ビデ倫加盟メーカーは、インディーズメーカーが立ち上げたいくつかの審査機関に移りました。

ゆえに、今やビデ倫メーカー/インディーズメーカーの区別は意味をなさず、強引にいってしまえば「全てのメーカーがインディーズメーカー」となるでしょう。

こうして「ビデ倫メーカー VS インディーズメーカー」の熾烈な抗争は、インディーズメーカーの圧倒的な勝利に終わりました。

この抗争は、レンタルビデオ対セルビデオといった一面もありましたが、現在ではどのメーカーの作品も販売用およびレンタル用に流通しています。

また、それだけでなく、FANZA等のプラットフォームにて動画配信の形態も行っており、レンタルビデオ/セルビデオという構図も完全に過去のものなのです。

ただ、それでも当時の名残として、かつての所属陣営に沿って、ビデ倫メーカー、インディーズメーカーと呼ぶことがあります。

現在のAVのモザイクはどうなの?

ビデ倫の摘発があったものの、現在のアダルトビデオではヘアやアナルは解禁されたままです。

ただし、モザイクの濃さについては紆余曲折があり、現状はかなり規制が厳しく、濃くなってきているようです。

一部では、2020年のオリンピック開催の影響による、政府の性風俗業界への規制強化が噂されています。

また、第3勢力の海外系無修正動画がインターネット上に溢れかえっているのも事実です。

無修正動画は、無修正が合法となる外国の法人による動画配信サービスであり、たとえ日本人女優が出演していても日本の法律をすり抜けられる、グローバルなインターネット環境が整備された2000年代後半から勢力を拡大してきました。

すなわちAV業界では、再度規制強化される国内AVと、海外系無修正AVとの新たな抗争が始まっているのです。

タロウ
なんと!
レイラ
AVの世界はつねに殺伐としているのよ!

インディーズメーカー=素人作品じゃない!

以上より、インディーズメーカーの正しい意味は理解されたことでしょう。

インディーズメーカーとは90年代以降、セルビデオの台頭に合わせて勢力を拡大したメーカーのことなのです。

しかしながら、インディーズメーカーのことを企画作品メーカー、あるいは素人作品メーカーの意味で捉えている人も多くいます。

インディーズ(メジャーではなくマイナーなもの)をその言葉通り捉えると、確かに単体作品に対する企画作品、あるいはAV女優に対する素人と考えることもできます。

ただし、上記の通り、AV業界での用語としては、あくまでビデ倫メーカーに対するインディーズなのです。

ゆえに、インディーズメーカー=素人作品メーカーではありません!笑

まとめ

  • インディーズメーカーは90年代からの新興勢力!
  • レンタルビデオを牛耳る旧勢力・ビデ倫メーカーに対抗し、セルビデオ市場を席巻!
  • インディーズはビデ倫の審査を受けずにヘア・アナルを露出!
  • 最終的にはビデ倫が解散し、インディーズが業界の主流に!
  • 今はほとんどのメーカーがヘア・アナルを解禁!

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