発売日
2016/07/01
AV女優
シリーズ
監督
絶対的美少女といえば
美少女の代名詞、鈴村あいり。
美少女揃いのプレステージにおいても、彼女は間違いなく、クイーン・オブ・美少女だ。
白い肌、薄めの乳輪、華奢なカラダ、ほどよい肉付き、妹系の甘いマスク。
いや、彼女の良さは見た目だけではない。
そのあどけない表情から滲み出る、初心(うぶ)で純朴な彼女の内面・性格こそ、美少女たるゆえんである。
だが、あまりにも純粋すぎるために、彼女には知性、狡猾、計算高さ、そして性癖といった要素はない。
すなわち彼女の良さは、作品の企画・演出に多分に左右されてきたのである。
とはいえ、デビューから3年以上経ち、ある程度の演技力はついてきた。
そんな中での、「全裸コスプレ」シリーズである。
結論から言えば、本作は絶対に観るべき最高の作品だ。
全裸青春学園ドラマ
「全裸コスプレ」とは、語義矛盾した表現であるが、しかし、文字通り、全裸でコスプレをしたままセックスするシリーズである。
最初のシーンは、学園ドラマよろしく教室内での青春恋愛設定である。
ありふれた台本であるが、つねに彼女だけ全裸となっている演出は、あらゆる学園ものにおいてあり得ない演出である。
しかし、リボンとハイソックス、ローファというアクセサリー、いわゆるJKの記号は外さない。
全裸でありながら、しっかりとコスチュームプレイであるのだ。
この非日常的な世界観は、我々の解釈・妄想無限に掻き立てる。
本作は、極めて認識論的なエロティシズムを提示するのである。
プレイ内容に関しては、こうしたテーマを崩さない、当たり障りのない絡みである。
ぶっちゃけ、絵面のハードさは欠ける。
ただ、ハイソックス、ローファを履いたまま、教室の地べたに横になるダイナミックな69は圧巻である。
彼女の、ほのかに香るであろうまんこを、ただただ無心に貪る男優が羨ましい。
最後の舌出しフィニッシュの接写も、無難ではあるものの、やはりめちゃシコである。
身についてきた演技力、表現力
2シーン目は、チアリーディング・コスプレである。
しかしここでも、何故か彼女だけ全裸であり、メンバーもとくにその点には触れない。
まるで、我々にだけが全裸に見えているかのように。
居残り練習を続けるという彼女に対し、他のメンバーは「真面目だね」と一言。
全裸である女が、「真面目」。
全く意味がわからなくなる。
日常世界への、全裸という非日常性の暴露。
このシチュエーションがたまらないのだ。
ある程度のドラマ性が大事である本企画において、めきめきと演技力を伸ばしてきている彼女であるからこそ、これほどに興奮できるのである。
そして、演技力ではない。
「AV」女優としての性欲と、その表現力も確かなものとなってきている。
本シーンも、あまりハードな絡みはないが、その中で、さらっとアナル舐めをしてしまう彼女はさすがである。
まるで、アナルを舐めることが簡単であるかのようなその態度に、我々のアナルに対する認識が揺さぶられ、彼女の行為に変態行為としての過激な意味が宿るのだ。
また、最後のダイナミックな顔射も、精子量にボリュームがあって見事である。
全裸ナースご奉仕セックス
3シーン目は、全裸ナースの彼女と、射精さえすれば何故か退院できる患者との、ありそうであり得ないセックスである。
夜の病室、他の患者が寝静まったなかで始まる、激しいセックス。
体のどこに悪いところがあるのか、めちゃくちゃ元気に腰を動かす患者との濃密な絡み。
つねに全裸でありながら、彼女の頭に乗るナース帽が、彼女をナースたらしめる。
我々は全裸の彼女を前にしても、憧れのナースとセックスしている状況を再確認することができるのだ。
矛盾ばかりの全裸警官
本作において、最も「全裸」という概念を問いに付す革新的な場面が、続く4シーン目である。
彼女は女性警察官として、変態露出狂に勇敢に立ち向かい、追い詰める。
「最近通報があった露出狂、あなたのことでしょ」
そう言う彼女であるが、我々の視点から、露出狂として映るのは、間違いなく全裸の彼女だ。
裸にネクタイという姿が倒錯的でいやらしい。
そして、さらにあり得ないことであるが、逮捕寸前で先ほどまで威勢の良かった彼女は、露出狂の裸を前にして尻込み、立場が逆転する。
男の肉棒を顔面に押し付けられ、「いやだ、汚い、早く離れなさい」と抵抗する彼女。
完全に、追うものと追われるもの、主従関係が入れ替わってしまっているのだ。
さらに、男は、彼女に「露出狂」と呼ばれることを強制する。
本来ならば「露出狂」とは、男を卑下する言葉であるが、それを男自身が強制することにより、主従関係は捻れ、その権力構造は複雑な絡まりを見せる。
すなわち我々の欲望は、実はSかMか、どちらかに割り切れるような単純なものではない。
SもMも、ヘーゲル的な主人と奴隷関係のように、それぞれの依存性と独立性の軋みの中に現れるものなのだ。
そして、まさしく日常と非日常との関係性も、SMのような複雑な関係であるのだ。
本作は、日常と非日常、SとMの、異なるセットの類似的な構造を浮き彫りにした傑作なのである。
本シーンの絡みは、彼女が、男の行為に対して、「汚い」と連呼しながら抵抗する演出が素晴らしい。
「汚い」と罵りながらも責められる婦人警官。
男の行動はエスカレートし、アナルまで舐めさせられる彼女。
「変態」と吐き捨てながらも、性奴隷のように舌を出して、男の臭い肛門を舐め回す。
強靭な国家権力の、性的な屈服である。
このダイナミックな入れ子構造こそ、認識のエロティシズムであるのだ。
ぶっかけ全裸バスガイド
5シーン目は、迫力の乱交大量ぶっかけが見所である。
今度のコスチュームは、手袋とスカーフだけで表現する全裸バスガイドである。
バスジャックをされ、大量の男たちに乱暴される彼女。
むさ苦しい男たちの、何本もの汚い肉棒に囲われ、必死にしゃぶり続けるイラマチオ。
そして男たちは、ただ舐めさせるだけではなく、彼女の顔にめがけて大量の精子を発射する。
何重ものザーメンの層に覆われた彼女の顔はあまりにも汚らしく、いやらしい。
バスガイドの唯一のアイコンであるスカーフと手袋も精子まみれとなる様子がたまらない。
本シーンは、本作において最も絵面が過激な場面であるのだ。
全裸OL枕営業
最終シーンは、オフィシャルで秩序だったビジネスシーンにおける、全裸+セックスである。
わざわざ彼女が受付嬢を通り、全裸でビルのセキュリティを抜けていく場面をしっかりと捉えている。
日常と非日常の混淆の、凄まじい徹底だ。
彼女がビジネスウーマンである象徴は、ハイヒールとシャツの襟のみである。
OLの最小限の記号が、コスプレと矛盾した全裸を成立させるのである。
物語の筋書きは、商談が失敗に終わりそうな下請け会社のOLによる枕営業である。
この、ギリギリあり得そうなシチュエーションが、我々の妄想と下半身を膨らます。
乳首をいじられ、まんこを舐められ、もはや営業とは思えないような、リアルな喘ぎ声を漏らす彼女。
営業活動と、本気のセックスとの間。
この意味の往復運動に、禁止と侵犯によって成り立つエロスの運動が重なるのである。
さて、ここまで長々と書いてきたが、要するに本作は我々の認識を大いに活性化する、最高にエロい作品だ。
大満足のメガボリューム、文句無しの220分である。
【シーン1】 |
---|
コスプレ、青春全裸学園ドラマ、69、机上正常位舌出しフィニッシュ、お掃除フェラ |
【シーン2】 |
全裸チア、コスプレ、アナル舐め、手コキ顔射フィニッシュ、お掃除フェラ |
【シーン3】 |
全裸ナース、ご奉仕セックス、正常位舌出しフィニッシュ、お掃除フェラ |
【シーン4】 |
全裸女性警官、ソフトSM、濃厚アナル舐め、アナル嗅ぎ、肉棒擦り付け、手コキ顔射フィニッシュ |
【シーン5】 |
全裸バスガイド、乱交、輪姦、連続イラマチオ、顔射、大量ぶっかけ、ザーメンパック |
【シーン6】 |
全裸OL、枕営業、ご奉仕セックス、正常位顔射フィニッシュ、お掃除フェラ |
評価 | ★★★★★ |
---|